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zoom RSS ボルガ河クルーズ〜「百万本のバラ」

<<   作成日時 : 2008/12/04 00:10   >>

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モスクワの「銀座通り」、アルバート通り。
歩行者天国となっているその通りの西端、外務省前。
団体、パッケージのクルーズ旅はその外務省前で、バスを降りたあと、自由行動となりました。

画像


画像外務省前から賑やかな通りを歩き始めて5分ほど。
右手に、1体の銅像がありました。
誰が供えたのでしょうか。銅像の足元には、赤いバラの花が一輪。

赤いバラは、1991年にロシアと訣別して独立した、グルジアを象徴する花。
銅像は、そのグルジア出身で、この通りに一時期住んでいた絵描きさん。二度にわたって映画化されたほど、グルジアはもとより、ロシアや旧共産圏で有名な画家、ニコ・ピロスマニです。
(注・後日知るのですが、歌い手の、吟遊詩人ブラート・オクジャワの方の像だ、という説もあります)






「百万本のバラ」

小さな家とキャンバス 他にはなにもない
貧しい絵描きが 女優に恋をした
大好きなあの人に バラの花をあげたい
ある日街中の バラを買いました
百万本のバラの花を 
あなたに あなたに あなたにあげる
窓から 窓から 見える広場を
真っ赤なバラで うめつくして・・・・・



加藤登紀子さんが歌って、日本でもヒットしました。

画像


画像が。
この歌に歌われている主人公の「貧しい絵描き」のハナシは、日本ではあまり知られていません。
当然、旅のガイドブックにも、ネット上の旅のサイトでも、自分の知る限りまったく載っていません。

画家ニコ・ピロスマニは、ロシアが革命へ突き進むころ、グルジアで街の商店の壁などを絵で飾って生計を立てていた貧しい絵描きでした。本格的な画家を目指してモスクワに住んでいた時期もありましたが、成功せず、故郷へ帰ります。


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画像20世紀初め。フランスの踊り子一座が、グルジアの首都トビリシにやって来ます。
その踊り子の中に、きっと、いたのでしょう。

彼の作品に「女優 マルガリータ」という作品が残っています。歌の通り、彼が、そのマルガリータに、ホントに百万本のバラを贈ったのかどうかは、不明のようですが。
そして、グルジアの首都トビリシで、50代半ばでその生涯を終えたそうです。

この歌は、作曲したのはラトビアの人でした。
ロシアでヒットし、日本でも人気となった「貧しい絵描き」の物語の歌は1980年代半ばです。
が、実は、遡ってその少し前、1981年に発表された、ラトビア語による元歌は別の物語でした。


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東欧の強国、ポーランドやスウェーデン、ロシアに侵略され続けてきたバルト三国の小国ラトビアの、民族の悲哀と怒りを母娘三代の物語にしてつづった、悲しい歌詞だった、のです。

その歌のメロディーに魅せられたソビエトの、当時の人気の吟遊詩人が絵描きの物語に歌詞だけを作り直し、それが日本にも伝わってきた。そんな具合であったのでした。

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アルバート通り。
ビロスマニの像に見守られて、ヒットした歌謡曲のように、通りはロシアの若者文化、大衆文化、直截な愛の文化も花開いていました。芸術作品のような見事なものから乱雑で幼稚な作品までそろうストリート・ペインティング。アイスクリーム屋。大道芸人。似顔絵書き。。。

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画像ビロスマニ像の近くに、プーシキンとナタリアの夫妻像。その前の路上には、おそらく、モスクワ市かどこかの道路管理組織あたりが募ったのでしょう。愛を誓った二人の寄せ書きのブロック。

同じような愛の象徴は、アルバート通りから10分ほど離れた、モスクワ川にかかる歩道橋、ルシコフ橋の上にも。
7本の鉄のツリーが建てられ、その鉄の木に、ガチンと挟み込まれた鍵が無数に。
「誓いの鍵」です。結婚したカップルが式を終えた後、誓いを立てて訪れる名所になっていたのでした。


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ペレストロイカを機に流入が始まったアメリカ文化も、アルバート通りには満ち溢れていました。

五木寛之氏のデビュー小説「さらばモスクワ愚連隊」。
あの小説で出てくるプーシキン広場の銅像の前にも、レストラン「赤い鳥」にも行きませんでした。

画像けれども、コムソモールのような体制べったりの組織の若者たちが、不良分子として密告を続けた、ソビエト時代の「不良分子」。

つまり、主人公のミーシャのように、ジャズ、アメリカ文化に密かに恋焦がれ、はるばるジャズを引っさげて訪れた元ジャズ・ピアニストに、西側文化を象徴する靴などを譲って欲しいと熱望する若者たちは、どこにもいませんでした。


画像いえ、雰囲気のハナシです。
ロシア固有の文化、味わいは、この国でも、若者たちの間から消え失せてしまっているように見えました。日本の若者たちと同じように。

アメリカは、アメリカの文化は既に、すっかり日常だったのです。
この、つい先までアメリカと張り合い、政治的には対極の位置を占めていた、一方の雄であった国でさえ。


アメリカの象徴、マクドナルドのモスクワでの第1号店は外務省のすぐ近くに。
店の前の道路は、歩行者天国が始まるぎりぎりのスペースまで有料駐車場となっており、料金を集める係員が立っているのですが、次々にやって来る車はベンツ、BMW、レクサス、ランドローバーなど高級車ばかり。

画像すぐ近くにはハードロック・カフェも。また、スターバックスも人気上々。
お値段も、日本では考えられないほど「高級」。日本円にして、キャラメル・マキアートの350ccサイズでおよそ800円、スイーツが720円。対してたばこは馬鹿安で、Maluboroはたったの30ルーブル、120円。こちらは禁煙して久しく、MaluboroもCamelも最近の日本での値段もNYでの価格も知らないけれども、モスクワの価格はおそら、3分の1程度なのでは?


※今気づいたのですが、今朝、メッセージをいただきました。ニューヨークでのマルボロは、最近では8ドル前後するそうです。(アメリカでは、日本のように再販価格制度はありません)。ありがとうございました。また、こんなつたないブログまで目にとめていただいてありがとうございます。メールアドレスがありませんので、失礼かと思いますが、このブログ上でお礼申し上げます。=4日午前10時8分

画像通りには、裸に刺青の若者たちも。胸や背中を大きく露出した女の子も目立って。
名物の似顔絵書き屋さんや屋台のマトリョーシカ屋さん、装身具屋さんの近くにたむろしていました。

同じですね。印象は。NYやパリ、などと。。。
社会主義体制の残滓など、これっぽっちも感じませんでした。



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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
hiroshiさん こんばん(^ヮ^)

モスクワの予想もしない面白い画像に驚きましたよ〜
「誓いの鍵」は芸術家の作ったモニュメントなのかと思いました。
鍵を作る人の腕前も大したものです。二人の寄せ書きのブロックも素人が描いたとは思えません。専門家に依頼なのかなあ? それは膨大なブロックの新設も管理も如何するのか心配  ハハハ~~~ 心配ない?
「百万本のバラ」の事は全く初めて聞くのは当たり前でしょうかね?
その事を念頭にモスクワを歩かれたのですか? 素晴らしいです。 画家の足もとに一本の薔薇が置かれて居ましたか? 五輪真弓さんと徳永英明の歌を聴きながら書き込みもなんともロマンテックですなり。
YouTube の素晴らしい動画もきれいなメロディーで聞けて凄いです。
貧しい画家の悲しい物語なんですね?  知らない世界を教えて頂きました。

昼間書き込んだら接続不良で何処かに飛んで行きました。エ〜ン コピーしてから送信しよう。
たえこ
2008/12/04 18:33
やぁやぁ、たえこさん、今晩は

>「誓いの鍵」は芸術家の作ったモニュメントなのかと思いました。

こちらもびっくりしました。こんなモノがあるとは、思ってもいませんでした。
結婚したカップルはそれぞれ市販の気に入りの錠前を買ってきて、それに着色したり絵を描いたり、言葉を書き込んだりしてこの鉄棒に挟み込んでロックしていくらしいです。多分、喧嘩した折など、この鍵の元へやってきて初心に帰ろう、というものなのでしょうね。地元のガイドさんから聞いたのですが、モスクワでは最近「アメリカ並みに離婚がブーム化してきて」離婚者へのアンケートでは、男性のほとんどは再婚すると答えるのだけれども、女性はもうこりごりと、6割はそのまま生涯独身を通すと答えるそうです。
「百万本のバラ」の物語は、ほとんどの方がご存じないみたいですね。マルガリータが泊まったホテル前の広場を花で埋め尽くした彼はその後、生涯独身を通して死んでいくのですが、男はどこの国でもトホホ、ですね。たえこさんのご主人も、自分も同じ。奥様方に感謝しないと申し訳ないですね〜。
hiroshi
2008/12/04 20:40

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