潮風の中で〜クルーズと街歩き・覚え書

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zoom RSS 平凡で地味目の雰囲気が心地良い。モンタルチーノ。

<<   作成日時 : 2013/10/29 19:40   >>

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画像イタリアの高級赤ワイン「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」のふる里の村にいる。

いや。 違う、違う。
正確には。
『居た』、時の、つまり、今年春の旅の「覚え書」である。


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この村の、軒を並べる、何店かのワインショップの店頭で。

「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」の村なのに。
同じようにイタリアでよく知られる高級赤ワイン、「サッシカイア」をはじめ。「50&50(チンクァンタ・エ・チンクァンタ)」、「テヌータ・アルジェンティエーラ」「パレオロッソ」、さらにはキアンティなど、同じトスカーナ州とはいえ、他産地モノも数多くショーウィンドーを飾っていた。

モンタルチーノからキアンティ・クラシコのエリアへは、至近の街でモンタルチーノから北へおよそ5キロほど。東はおよそ40キロほど離れて、何回か前に通過街として写真を載せた、モンテプルチャーノまで行かなければいけない。
画像ましてや、→3年前の秋、街郊外の葡萄畑で収穫期の畑の写真を撮った、キアンティ・クラシコの中心の街、カステリーナ・イン・キアンティは100キロ以上離れているし、「サッシカイア」などのボルゲリ・エリアはさらに遠いのに。。。

味覚音痴でワインの味がわからず知識もない野暮男ゆえ、なぜ、こうなのか、わからなかったし、今もって知らないのだが。。。

同じトスカーナ州モノとはいえ、他産地ワィンをかくも数多く取り揃えているのは、いかなる理由なのだろうか?

たとえてみれば。
灘の生一本の兵庫、神戸の産地酒販店に、越後の「越乃寒梅」が並んでいる、ごとくのようなものではないのだろうか? 
ちょっと、不思議に思えた。。。


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この小さな村。
既にもう、数回も、この旅日記に「覚え書」しているのに。
生意気にも。まだ駄文を連ね残すつもり。である。

この街を訪ねたのは、2013年4月21日、日曜日。
旧市街の狭いメインストリートは、この日が日曜日であったからか、閉じている店が目立った。

画像開いていたのは、軒を並べる店のうち、およそ半分くらい。
しかも業種は、街の特産、ワイン関連のエノテカ、ワインショップが中心。これに飲食と、1点数ユーロから高くても数十ユーロ止まりの値札を付けたお安い土産小物の店。そういう店だけが戸口を開けていた。
連れ合い、相棒が関心を持つ、イタリアンセンスのファッション用品、ちょっと値の張る、つまり装身具や衣料品などの店はほとんど閉まっていてホッと胸をなでおろした。
ふところのプラスチックカードも、大喜びしていた。に違いない。。。

それでも。
圧倒的にワインを取り扱う店が多い、メインストリート店舗群のうち、半分くらいの店が開いている感じであった。

画像ということは。
つまり。
村は、観光客を主客としてワインで栄えている、ということなのだろう。
村のインフォメーションでもらったガイド紙に、「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」の誕生以来、村はイタリアのワイン産地として脚光を浴びた」と書かれているとおり、この銘ブランドによって、村の屋台骨は支えられている。そう、しっかり伝わってきた。

画像話は変わる。
前々回だったか、その前であったか。
「味覚音痴でワインの味はわからず、ディナーテーブルでさえ、出来ればビールで済ましたい」。。。と書いた。

しかし。
同卓の連れ合い、相棒が嫌がるのと、タートヴァンを首からチェーンで吊るした例の男。。。船のダイニングでは最近、女性ソムリエも増えているが。。。彼らが白い目で見るような気がするもので。。。

船のダイニングではクルーズ初心者のころ、たった一回、「ビール!」と、本音で叫んで。
あの時に感じた消え入りたくなるほどの気持ちが嫌なもので。
以降、クラレットグラスに注がれる赤い液体の香を、わかりもしないのに嗅ぐ真似をして、こっくりとうなづく。。。
欺瞞で生きる、情けない男に成り下がっている。


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画像そういえば。

昔、読んだ、『海の都の物語〜ヴェネツィア共和国の一千年』の著者、塩野七生さんは、エッセー『イタリア遺聞』で「ローマの時代に入ると」「ビールもあったけれども、これは奴隷の飲料とされていて」=第十一話、葡萄酒の国=とお書きになっている。

画像ということは。

欧州の北に位置するドイツやポーランド、ルクセンブルグなどでもワインを産するに違いはないが、主要葡萄酒産地であるイタリアやフランス、スペイン、ポルトガル、ギリシャなどの地中海圏、ラテン語圏の人々の間では、食事時に「ビール」などと叫ぶ下衆な人間などは、所詮、白い目で見られて当然であったのかもしれない。

画像ハナシは変わる。

思わずニタリと。
わが意を得た思いで同じ『イタリア異聞』を笑いながら読ませていただいたのだが。。。

上で挙げた塩野七生さんは、最近の日本人の、「ワイン」という呼び方も、お好きでないらしい。

画像ビールを奴隷の飲料とお書きになっている同じ章で。

こうも、お書きになっている。

『ワインと聴くたびに、私は悲しくなる。ヴィンともヴィーノとも、またヴィースムともオイノスとも言ってくれとは頼まないけれど、ワインという名はあまりにも悲しい。ご飯をライスと言われた時感じるのと同じ胸の痛みを。。。』お感じになるそうだ。
で。
葡萄酒と書くのだと明かされている。

画像ワインのことはわからないが。
ご飯とライスの違いはわかる。
そして、「うんうん、ホント、そうですよね」と、心底、同意同感、ご同慶。。。

昔、学生時代。
最初の東京オリンピック前の昭和30年代後半。
「おふくろの味」を謳う一膳飯屋が学生街にそろっていて、夕食はよくそちらで摂った。

画像焼き魚や味噌汁、漬物など好みのおかずを商品棚から抜き出して、テーブルに運んで食べる、現代風に言えば、船のブッフェのような日本食定食屋、であった。

選んだおかず類を盆に載せて、会計のため最後におかみさんの前に運び込むと「ご飯にしますか?パンにしますかと?」と訊ねてくる。
で、「ご飯で。。。」と告げると。
おかみさんは奥の調理場の旦那に向かって大声で「ライス一つ!」と叫ぶ。

画像その後、どんぶりに入ったご飯がドンと盆に置かれて金を払い、空いているテーブルに移動する仕組みであったが。。。

あの、どんぶり一杯のご飯を「ライスひとぉ〜つ!」と大声を挙げられるのが、なんとも違和感があった。
やっぱり、飯屋のご飯は、ライスでは似合わなかった。

塩野さんのワインも、同じ感覚なのだろうと思う。


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と。
今回もまた、わき道。

「つまらん。お前の話はつまらん!」と。天に召されたあの方からお叱りを受けそうだから、本題に戻して。
いや、戻したところで。「つまらん」と、お叱りを受けるのは間違いなし、だが。。。

画像モンタルチーノ。

小さな村だから。
旧市街の見物は、わずかな時間で終わった。
で。
街中の細い通りを、登ったり下ったりしながらのんびり見て周ったのだが。。。

この街をとても気に入った。

たとえばシェナとかオルヴィエトとかアマルフィとかタオルミナとか。。。日本でもよく知られるイタリアの小さな可愛い街、とは、少しイメージは違う。地味目で目立たず。きらびやかさはない。

どちらかといえば、イメージは暗い、とさえいえる、いかにも田舎風な街であったが。。。
今回の旅で訪ねたいくつかのイタリアの小さな街のうち、いちばん気に入った街であった。


画像以前、このブログ、「覚え書」で書き留めたことがあるが。。。

昔好きだった旅雑誌、講談社の「週刊地球旅行」。
そのナンバー38「フィレンツェからトスカーナへの小さな旅」=平成10年12月17日発行=で、右上写真のごとく、この地方のワイン産地の、自然と共に生きる豊かさを紹介していた。

曰く。
「ここには、中世以来の素朴で堅実な暮らしの流れが、今も脈々と生き続け、“豊かな暮らし”の意味を、旅人に教えてくれる」。。。と。

モンタルチーノもまさに、そういう村であった。

画像村の中心街の看板。

いちばん新しいそれでも、おそらく、20世紀半ば、さかのぼる50〜60年前に造られたもののように見えた。
店名を描いた大半の看板は、日本の年号で言えば大正、昭和初期までに掲げ、飾り終えられたもの、ばかりであったのではなかろうか。
日本で言う、大正ロマンを髣髴とさせる味わいが、どの店の“名札”からも、強く感じられた。


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