潮風の中で〜クルーズと街歩き・覚え書

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zoom RSS 氷河抱く峰々一望に。コーニュ村、ジミッランの里。

<<   作成日時 : 2014/06/06 22:03   >>

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コーニュ村分離集落の一つ、標高およそ1800メートルのジミッラン地区の村はずれから眺めた、イタリアの第一号、 『グランパラディーゾ(GranParadiso)国立公園』。

4月下旬とはいえ、主峰を含む中心部の峰々はまだ純白の世界。でした。


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画像グランパラディーゾ国立公園は、1922年、イタリアでトップを切って指定された国の自然公園で、ヨーロッパでは最大の自然保護区。ピエモンテ、サルディーニァ王家サヴォイア家の猟場であったことから19世紀初期から保護エリアとなり、ヴィットリオ・エマニュエーレ2世によって統一されたイタリア王国時代の1922年、国立公園に指定された。

エリア内には30を超える4000メートル〜3000メートル級の峰々があり、うち、最高峰のあたりが↑写真だ。



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画像ジミッランとは。。。
山頂部に純白のマリア像が置かれているツァプラナ山(2814メートル)トレッキングコースの基点となっている、コーニュ北西部の家並みの美しい集落で、コーニュ村分離集落の一つでした。


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画像↑ コーニュ本村(Ccogne centro)から。
道路標識に従って。

←北西の急斜面に、九十九折に続く道を登りつめると。

画像やがて、いかにもアルプスの山里風な、石屋根葺きの木造の、積雪に対応した屋根の低い家々がこじんまりと集まる集落に到着しました。


画像この集落までは。
平面状の地図では、直線距離でわずか1キロ余り、ですが。
海抜およそ1600メートルの谷間に位置するコーニュ村・チェントロとは、高度差が200〜300メートルほどあるもので。
九十九折りの道をたどる実際の距離は結構長く。集落の入り口の駐車場に着くまでに、20分余りもかかりました。

画像集落は、事前に下調べしたとおりの、アルプスの山里のイメージが今も残る美しい村でした。

南正面にはグランパラディーゾ。
その手前、眼下を見下ろせば、コーニュ・チェントロの街並。
ツアプラナ山方向へ続く緩い斜面を登り始めると、やがて、イタリア・フランス国境付近からフランス側に広がるヴァノワーズ山塊が、手前の山の斜面の向こう、つまり西側方向にゆっくりとせり上がってきます。


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そしてやがて。。。

見えてきました。
ヨーロッパの最高峰の白い山、『モンテビアンコ(4808メートル)』。

そうそう、フランス語では『モンブラン』。一年中、解けることのない雪を抱えた世界的な名峰。


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画像実は。
まだ元気であったころ。ジャモニーからロープウェイとエレベーターを乗り継いで、たった一度だけ、標高3842メートルのエギュイーユ・デュ・ミディ展望台まで行ったことがあるのですが。

画像訪ねた時はガスに包まれて。霧が晴れたホンの一瞬、チラリとモンブランを眺めただけ。

画像雨雲は低く垂れ込めて。シャモニーの街も谷も、灰色の雲に光は遮られて、街さえどんよりと鈍色。心寂しく下山したのです。

画像以降、ちょっと、個人的な事情で。およそ2000メートルを超える高い高原や山に登ることは、自制しなければいけない貧弱な身分になり下がって。。。(涙

もともと、「高いところに登りたがる」、「●×と煙」の。。●は馬、×は鹿のことですが、二つ結ぶとこちらにぴったり味なので、以降はとても残念で残念で。。。

今回、青い空に映えるモンブランを眺めることが出来たのは、大変ラッキーな出来事でした。


画像ハナシは変わりますが。
「パラデイーゾ(Paradiso)」という言葉が好きだと、以前、この「覚え書」で書きました。

かつて大ヒットしたシチリアを舞台にした映画のごとく、映画館の名前に「Paradiso」と名付けられていたりするのは、それはそれで結構ですが、こちらの「グランパラディーゾ」のごとく、山や公園の名前として名付けられたのは、どんな謂れがあるのでしょうか?

それは知りません。。。

画像グランパラディーゾ〜「大いなる楽園」。
調べてみると、こちら、中世から近世まで殺戮の嵐にあっていた山羊の一種「アルプス・アイベックス」の楽園なのですね。

中世から近世までの迷信を中心とした医学が幅をきかせていた時代。
アイベックスの角は腎臓結石の治療薬になるなどと、ヨーロッパ中で乱獲が行われ、19世紀には、こちら、グランパラディーゾ山塊と、隣接のフランス、ヴァノワーズ山塊に数百頭の野生種を残すだけとなって、絶滅の危機に瀕していたのだそうです。
そして。いち早くその保護に乗り出したのがヴィットリオ・エマニュエーレ2世の父など、サヴォイア家一族であったのだそうです。

画像一時期。
オーストリアやスロベニアのアルプスではアイベックスはすべて姿を消してしまい、こちら、グランパラディーゾから移出されて。その後、ようやくアルプス全体で再びアイベックスは見られるようになりましたが、それでもまだ、2万頭をようやく超えた程度、なのだそうです。


画像昔。

。。。奥付を見ると、昭和46年、「日本語版・初版発行」とありますから、もう40数年前のことですが。
当時幼稚園児であった本好きの娘に、欲しがるままいろんな本を買い与えていた時代がありました。

そのころは、転勤や人事異動で引っ越す機会が多く、そのたびに児童書の類はほとんど廃棄するか誰かにあげるなどして処分してきましたが、その“難関”を潜り抜けて、未だに、こちらの書庫に残り続けている児童書が何十冊か、あります。

買った時の値段が高かったので捨てるのはもったいない、とか、子供たちが捨てるのを嫌がったとか、大人のこちらか相棒が、たまたまその本を気に入ったとか。それなりの理由はあったのでしょうが。。。


画像その、今なお、引っ越しの関門を潜り抜けて残っている、画家であり児童書作家でもあった、山好きの、イタリア、トスカーナ生まれでミラノ市広報部に籍を置き、各種広報活動に取り組んでいたサンドロ・ナルディーニ(1919年〜)作「世界の動物シリーズ」(B4版、全5巻、学習研究社)の第三部「ヨーロッパ」編で。

このアルプス・アイベックスのことが載っています。
同時に、同じアルプスで保護されているカモシカの仲間のシャモアのハナシも。

画像グランパラディーゾをアイベックスの「パラダイスに」、との思いがふつふつと伝わってきて、なかなか良い、児童書ですね。

ということで。
今回と次回で、ジミッランの写真を少し、「覚え書」。です。



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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは、hiroshiさん。

先日はせっかくおいでいただいたのにメッセージに気づかず大変失礼いたしました。

初めてイタリアへ行った時に訪れたのがヴァッレ・ダオスタ地方で、4月下旬〜5月初めのことでしたから、初めて訪れた時のことを思い出しながら拝読しております。
一昨年のちょうど今頃にも、大小のセントバーナード峠を通るのにアオスタを通りましたが、コーニュ方面には行ったことがありませんね。行く前にhiroshiさんにオススメの場所を聞いておけばよかったです。イタリアをよく知らない私には、どうしてhiroshiさんがジミッランへ行こうと思われたのか興味があります。

アイベックスは薄暗い時間帯に見ることがありますね。
巨大な角を持つアイベックスは、自分の角で後ろ足やお尻を掻いたりしていて、高齢になるとあの角が孫の手の役割を果たすのかと感心しました。重そうな角もアイベックスなりの年の功で用途の幅が広がるのでしょうね。
今度私が撮ったアイベックスの写真を載せますので、見にいらしてください。
かいり
2014/06/09 23:20
かいりさん、こんばんは。

御返事が遅れました。
出かけていて、失礼しました。

>訪れたのがヴァッレ・ダオスタ地方

そうでしょうね。お住まいの国では、イタリアのこの辺りとか湖水地方とかは、ホンのご近所エリア、なのでしょうね。こちらのようなイタリア大好き人間には、とても羨ましいです。

>行く前に>オススメの

あはは。照れますね。
そういう風におっしゃられると。そして、買い被りでらっしゃいます。

トリノは、チョコレートの関係で、どうしても今回は訪ねるつもりでいたのですが。。。
ヴァッレ・ダオスタは、以前から、機会があれば一度、程度には考えていたのですけれども、コーニュ方面は、実は、この旅で訪ねるまでほとんど無知のエリアでした。

で、トリノを足掛かりに、どちらへ行くか調べていて、ほぼ、白トリュフのアルバ+赤ワインのバローロで決まりかけていたころ、地図を眺めていた相棒が、「あら、あの“ニューシネマパラダイス”と同じ、パダディーゾという公園があるわよ。どんなところかしら? こんな名前の場所」と言い出したのがきっかけでした。

アホ夫婦ですから、赤と白、スタンダールの小説風な味の街はまたの機会にして、ではでは、その楽園にいってみようか、と。単純素朴な動機でした。

そうですか
アイベックスの写真をお持ちですか!
やっぱり、アルプスの本場にいらっしゃるだけのことはありますね〜〜。

ホンの少し前に帰ってきたばかりですもので、疲れをとって、ちょっとはましな頭の状態にしてから拝見させていただきます。明日にもさっそく、さっそく。楽しみです。
hiroshi
2014/06/10 23:53
またまた失礼します。

アイベックスの写真を上げるのには少し時間がかかりそうです。
只今大掃除中の室内は何もかも引っくり返っている状態でして、掃除の合間に写真を上げようかと思いましたところ、画像を保存しているハードディスクが見当たらないという惨状です。部屋の中にあるのは確実ですから、整理が進むうちに出てくるでしょう。少々お待ちください。

初めてヴァッレ・ダオスタを訪れた時は、イギリスから車で行きました。車で10カ国を走ろうということで、オーストリア〜リヒテンシュタイン〜スイス〜イタリアという道のりでヴァッレ・ダオスタに入りました。国境のセントバーナード峠はまだ冬季閉鎖中で、貧乏人にはトンネルの料金が痛かったですね。国境でポーランドナンバーの車に乗った高齢の男性が長く尋問されていて、こちらまで不安になりました。ですから、イタリアに入れた時は嬉しかったですね。懐かしい思い出です。
近くに住んでしまうと好奇心が失せてしまうもので、その後は数える程度しか行っていません。

なるほど、パラディーゾの名前に惹かれてですか。事前に行く場所をよく研究されているのですね。
私は満足に地図を見ていないようで、今回のお話で知るまでパラディーゾの名がついた国立公園があることを知りませんでした。
ワインで有名な場所のようですが、お恥ずかしいことにバローロも知らず…。クーネオへは2度行っているのに、バローロのような町に行かなかったとは残念なことをしてますよね。
かいり
2014/06/11 02:00
かいりさん、

アイベックスの写真の件、了解しました。
お忙しいところ、かえってご迷惑をおかけしたようで。。。
どうぞ、ゆっくりと「写真倉庫」へ。こちら、楽しみは長く味わうことの方が好きなクチですもので。ああかな?こうかな・?と、いろいろと想像する時間をもてて、かえってラッキーです。

>初めてヴァッレ・ダオスタを訪れた時は、イギリスから車で行きました。

お〜! そうでらっしゃったのですか!!
とすると。10カ国ですから。。。
↑ 挙げてらっしゃる4カ国の前に、6カ国をお巡りになった?! どちらの国々でらっしゃったのでしょうね。フランス→ベネルックス→ドイツ→チェコ、くらいなのか、それとも北欧からドイツにお入りになったのか? あれこれ想像して、楽しませていただいています。いずれにしろ、ヨーロッパにお住まいの人たちは良いですよね。飛行機に乗らなくて、車で行くという手立てがありますから。羨ましいです。

セントバーナード峠ですか?
通った経験はありませんが。。。かなりの急カーブが続く山岳ワインディングロードなのでしょうね。

昔、イギリス映画で「The Italian Job」との名前だったでしょうか?邦題は「ミニミニ大作戦」という名でしたが、チンクェチェントともに英国のミニが好きだったころに、そのミニがほぼ主役?でもあった映画があり、その冒頭、峠を越えて行く光景が描かれていました。

あのころは、車のハンドルを握ることが大好きな若造であったもので。。。一度はこういうヨーロッパのワイディングロードを走ってみたいものだと思っていました。
もう、この年になるとだめですね。
hiroshi
2014/06/11 14:45

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