潮風の中で〜クルーズと街歩き・覚え書

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zoom RSS ブラショフ旧市街。中世、要塞の街にドイツの香り。

<<   作成日時 : 2014/10/31 23:52   >>

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画像2014年4月24日、木曜日。

ベッドから降りて窓のカーテンを引き開けると、「枕草子」の世界でした。

「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山際、少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる」。。。

↑ ↓ ブラショフ旧市街の南、標高865メートルの、ふもとから山頂までロープウェイが伸びるトゥンバ山の頂近くに、白文字で描いた街の名の標識が掲げられていた。

画像あれと同じで、昨夕に降りてきた、この街、ブラショフの南に伸び上るトランシルヴァニア・アルプスへと続く、この街の丘から上部はすっぽりと筋状の霧の中。でした。

起床、食事を終えたあと、街の観光へと繰り出した午前8時半過ぎでもまだ、街の中は薄ぼんやりと、夕刻のように陰っていました。20〜30分ほどで靄は消えて行きました。。。

画像さすが、チューリップの原産地、アナトリア半島まで東京〜大阪間ほどの距離さえない、バルカン半島の街。街中では、チューリップの地植えがいたるところに目につき、花はちょうど、真っ盛りでした。

ホテルを出ると。
まずは、真っ先に、旧市街の中心、スファトゥルイ広場へ、てくてく、ぶらぶら。。。


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ブラショフ旧市街。
トランシルヴァニアの、魅惑的な古都でした。

端正な中世ドイツ風の家並み、街並が好い雰囲気で。
しかし一方。
でありながら、やっぱりラテンの人たちの国で。。。
建物や道路の端々、隅々はちょっと崩れていたり汚れていたり。
イタリアやスペインの街に相通ずる気楽な雰囲気もあり、ラテンの国の古い街に共通に見られる、ただただきれいなだけではない、ちょっと崩れた雰囲気をも同時に持っていて、結構、好みの街でした。


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旧市街ではホンの数本しかないショッピング街、メインストリートのレプブリティ通り。イースターエッグの飾り付けがまだ残っていた。


中世ドイツ風な雰囲気を持つのは、当然、なのでしょう。
街の歴史を紐解けば。トランシルヴァニアがハンガリー領であった12世紀、そのトランシルヴァニア防衛のためハンガリー王の招きでやってきた「チュートン騎士団」の名で知られるドイツ、ゲルマン系騎士団がこの地に要塞を構築したのが始まり。

画像以降、モーゼル川沿いの、あるいはライン川沿い、ラインハルト一帯のドイツ商人たちが次々に移住してきて、東西およそ800メートル、南北、最長部分で700メートルほどの、城壁に囲まれたこの街を造り上げていった、のだそうな。

そういえば。モーゼル川沿いのトリーアやライン川下りの拠点、マインツの街の光景と、こころなし、似て見えました。


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同じくメインストリートの↑ ポアルタ・スケイ通りと ↓ ムレシェニロル通り。

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その、ドイツ商人たちがこの街を造り上げて以来。
この街は、第一次世界大戦でトランシルヴァニアがルーマニア領となるまで、およそ700年間にわたって、紆余曲折を経ながらもほぼハンガリー領で、城壁の中はドイツ人とハンガリー人だけしか住めず、ルーマニア人は許可証を持って日帰りで、門から出入りできるだけであった、のだそうな。

だから。
街の名もブラショフのほか、「クローンシュタット=Kronstadt」というドイツ語名をも持つ。。。

かく、街のインフォメーションセンターでもらったパンフレットに書いてありました。

狭い旧市街です。
城壁の東端から西端までゆっくりと歩いても、20分足らずで突き抜けてしまうほどのかわいい街です。

ザクセン人=ドイツ人が築いた中世要塞都市は、ルーマニアには、この街ブラショフを筆頭にシギショアラやシビウなど、計7つ、あるのだそうです。この日以降、それらの街も訪ねました。やっぱり、ドイツの香りがぷんぷんと匂って。。。いずれ、写真を『覚え書』していくつもりです。


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↑ 旧市街の中心、スファルトゥルイ広場(Piata Sfatului)。「スファルトゥルイ」ってどんな意味なのかと調べたら、協議するとか評議するとか議論するとか、の意らしい。ドイツ商人たちのギルドの、話し合いの場=議場、さらには市庁舎がこちらに置かれたことが語源だそうな。高さおよそ60メートルの見張り塔を置くその市庁舎は、現在は歴史博物館となっていた。

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最後に、雑談を一つ。

画像ドイツ、メルヘン街道沿い、ヴェーゼル川の河口近くに、ハーメルンという街があります。
ご存じ、グリム兄弟がまとめた中世民間伝承物語の一つにある、「ハーメルンの笛吹き男」の物語。

そうそう、ネズミの大群を笛を吹きながら川の中へ誘い込み退治した男に街の有力者たちは約束のお金を払わなかったため、男が怒り、今度は街中の子供たちをほぼ全員、妙なる笛の音で誘ってどこかへ連れ出したため、街には子供がいなくなった、と言う、あの怖い伝説の物語。

笛に誘われてハーメルンを去った子供たちのその後をご存じですか?
ビフォア⇒アフター、を。。。

自分は、ブラショフを訪ねるまで、知りませんでした。無知でした。


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広場には噴水が二つ。

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こちらでもイースターエッグの飾り物。

子供たちは、ブラショフのこのスファトゥルイ広場へ、地下異次元空間をくぐって突然現れて、みんなでこの街の創造に貢献し、東から攻め入ってきたチンギスハーン率いるモンゴル軍と戦ったのだそうです。

そういえば。ドイツ人を指す「ザクセン人」の言葉の語源である「中世ザクセン公国」の一角であった現在のニーダ・ザクセン州に、ハーメルンの街はあったのでしたね。笛に踊ってやってきた子供たちはまさに、ルーマニアの人々の言う、ザクセン人に間違いなかった、ワケですか。。。

中世植民地へ志を抱いて移動して行った人々の史話は、かく、この広場でも物語られるほど、この街にも、古い時代から伝わり残っていた。。。のでしょうか??


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街の家々の表情。バロック調、ロマネスク調など、それぞれ贅を凝らした表情の建物が並ぶ。

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広場の南に、高さおよそ65メートルの尖塔を持つトランシルヴァニア最大のゴシック教会、黒の教会。14世紀後半からおよそ80年をかけて建てられたという。ハンガリーから離脱し、オスマン帝国傘下に入ったトランシルバニア公国時代、ハプスブルグ軍の攻撃にあって壁面が黒く焼け焦げたため、黒の教会と言われるようになったのだとか。創建当初はローマ・カトリック教会であったが、ルター派の影響でプロテスタントに転じている。

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コメント(2件)

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hiroshiさん、こんばんは。

お話が面白くて、ブラショフのウィキペディアや地図を見ながらノートパッドにhiroshiさんへの下書きメッセージを書いたのですが、睡魔に勝てずに寝てしまったら、今朝はコンピューターの電池切れで何もかも綺麗サッパリなくなっていました。
昨夜はブラショフの歴史にどっぷりと浸かり、歴史や童話と重ねて旅行記を書いてくださるhiroshiさんのブログでなければルーマニアのほぼド真ん中にこんな町があることを知り得なかった・・・と、知識のお裾分けを楽しく頂戴しました。(いつものことですけどね。)
やはり昨夜、日本語のグーグルマップでブラショフを検索してみましたら、いきなり「ジジヌルイ通り(←日本語で出ます)」が目について笑いが止まりませんでした。ならば「ババヌルイ」もあるのか?と調べたら単語としてはあるようで、ヘンなことでルーマニア語に親近感が湧きました。
かいり
2014/11/02 02:26
かいりさん、こんばんは。

あはは、ですね。グーグルマップ。
お話をお聞きして、さっそく試してみました。確かに、確かに
ジジも一発で出てきましたし、ババも出てきました。

日本語で、という手があったのですね。グーグルのマップ。恥ずかしながら、いままで、日本以外の地を探すときはアルファベットでなければ出てこないものだとばかり思っていまして。。。下調べ時からBRASOV、ばかりで調べていましたが、カタカナで探した方が、よほど拡大されたいい地図が出てくるのですね〜。びっくりでした。

ノートパッドのお話。かえってご迷惑をおかけしたのですね。どうぞ、ご無理をなさいませんように。コメントのハナシです。こちら、自分で書いて載せているだけで大満足人間ですもので、コメントなどのお気遣いは、どうぞご無用に。

そして、どうなんでしょうね。もらったパンフレットにはハーメルンのグリム民話の続きとして載っていましたけれどもねぇ。ハーメルンでは植民の話であったのだとしても、その向かった先がホントにブラショフであったのかどうか?? お話としては、たとえ想像の域をでていないフィクションであったのだとしても、そこはそれ、なかなか面白いですよね。
hiroshi
2014/11/02 23:56

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