引きこもり!?症候群。

「引き籠り」。

広辞苑によれば「自宅や自室に長期間引き籠り、他人や社会と接触しないで生活する状態」を指すそうである。
13年前に始めたブログを、かれこれ一か月ほども長休みしているただ今、自分は、そういう状態であるような、そんな気がしないでもない。

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外へ出かけたくないのだ。
ウジウジと家内ばかりで過ごし、移ろいゆく庭の草花の写真ばかりを撮っている。

05DSC01578.jpg2月初旬、懇親を兼ねた恒例の夫婦同伴の同窓会、というか同級会で5日間ほど家を空けたのを最後に、ほぼ外出なし状態のような気がする。

そうそう、級友諸君!
あれから帰宅して以降、ほとんどうつ状態だ。
まさか、家内にアウトドライブされ諸君に大笑いされるなど、思ってもいなかったが。。。
もちろん、あれが原因ではない。

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何かをする意欲が湧いてこず、このブログに悪いが。。。

「たかがブログの旅日記など。。。」と、こちらに旅の記録を書き綴る意欲も湧いてこないのだ。

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まったく出かけない?

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ン。。。

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あ、そういえば、その間に本日只今まで、相棒が大ファンなもので、地元のショッピングセンターで開かれた、地元出身力士のトークショー見物につきあってきた。。


08DSC04188.jpg。。。そうだ、コンサートも一つ、のぞいてきたなぁ。

観客の8割ほどがマスク着用で。。。かく言う我ら夫婦もしっかり使い捨てマスクをして。。。
「これは、ひょっとしてヴェネツィアのカーニバル会場へ瞬間移動したのか? それともフェンシング指導会場か?」と思わせるほどの、皆、目だけを残して顔中を覆っている仮面風な頭一列に並ぶ殺風景で異様な雰囲気で、ステージ最後のスタンディングオベーションももう一つ燃え上っていなかった。

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「今日の夕食作り、気持ち盛り上がらないのヨね~」との相棒のボヤキ、つぶやきを契機に、ご近所の寿司屋へ何回か通ったのも、そういえば間違いなくあったが。。。

。。。とまぁ、いくらか外出はしていて、完全な引き籠り状態とは少し異質な面もあり。。。

ブリタニカ国際大百科事典で確認したら、「引き籠り」の「長期」は、半年以上をその基準とするのだそうな。

ならば。。。
どうも、ただの怠け者、だけであったのかもしれない。

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原因は、多分、連日TVや新聞、Web画面をにぎわしている新型コロナウイルス感染(Covid19)騒乱だと思う。

気持ち萎え、遊び歩く気分にならないのだ。
家の中に居ても、この“情報騒乱”の方が気になって、ブログを書く気など雲散霧消し続けている。

この情報騒乱でうつ状態になっちゃったのは、好きなクルーズ船、クルーズ世界が、主役のCovid19よりもより大きく日本では前面に引っ張り出されて、あまり芳しくない種の、ニュースの脇役から“主役”に登り詰めちゃったため、だと思う。

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クルーズ船『ダイヤモンド・プリンセス』と『ウェステルダム』のハナシだ。

うち、騒動に巻き込まれた『ダイヤモンド・プリンセス』で一昨々日1日、最後まで船内に残っていたジェンナーロ・アルマ(Gennaro Arma)船長=45=、以下131人のクルー&スタッフがようやく、陸上での施設へ下船し、船は除染を終えたのちの今月中旬、スタッフを総入れ替え、交替して、まずは一段落の段階へ進むのだそうな。

一つの壁を、ようやく超えたのだと思う。
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本日までの期間。
こちらも、疑似引き籠り症状からようやく立ち直る機会がやってきたような気がする。


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『ウェステルダム』も同じだが。。。
オフィサ-やクルー、スタッフはもちろん。
狭いキャビンで長期の待機に耐え抜いた乗船客の皆さんにも。
限りない尊敬の思いをお伝えしたい。
同時に、お亡くなりになった方々には、心からの哀悼の思いを抱いている。

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クルーズ好きの自分であるが。。。
多分、自分と相棒程度には、この『ダイヤモンド・プリンセス』のキャビンでも、寄港拒否でアジアの港々を転々と移動した『ウェステルダム』のキャビンでも、決して耐えることはできなかっただろうと痛感している。閉所恐怖症だからだ。

Covid-19だけならば、正直、自分はさほど怖くはない。
過去に命に係わる疾患に遭い、その後遺症を抱えながら20年近い日々を過ごしてきたうちに、生意気な言い草でなんだが、器小人にも関わらず、多少の覚悟、というか、悟りのようなものが心内に形成されて、たとえ明日死んでも、さほど悔いは残らない。と思う。

が。。。
船のあの狭いキャビンで長期間、缶詰め状態で過ごすことは絶対に嫌だ。無理だ。

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この2船。

ともに、わずか一度づつしか乗船経験はないのだが。
我々夫婦には忘れることの出来ない、我らクルーズ歴の中で記念碑的な客船なのだ。

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2船はともに、2004年、処女航海の船。
『ダイヤモンド。。』は、2004年3月。『ウエステルダム』は5月。

以前、一度書いたが、我々のクルーズ・デビューは2004年5月。
「クルーズ、開始」は、この2船とほぼ同時期なのだ。

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我々のクルーズ・デビューは、ヴェネツィア発着、アドリア海とエーゲ海、イオニア海、ティレニア海を巡る『ウエステルダム』の処女航海、同コースの2航海目であった。

クルーズ初体験である。
当然、忘れられぬ思い出は無数にある。

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対する「ダイヤモンド。。』は、2006年1月の乗船。
クルーズ・デビュー以来ちょうど10航海目であった。
コースは、仲間5人、都合6人グループで和気あいあいと乗った、オークランド発シドニー着のオセアニア・クルーズ。

当然、これもいろいろと思い出は深い。
初めて、船上で眺め続けた南半球の満天の星と「南十字星」。恥ずかしいハナシだが、南十字星とは、星四つが十字状に並ぶ、いわば“南十字座”だということは、この時に初めて知った。

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クルーズ船のリピーターズ・サークルに出席したのも、この時が初めて。
日本船をのぞき、同じ船会社の船に2度目の乗船を果たした「第一号」は、この船だったのだ。

当時の船長の名前は。
今もしっかり覚えているが、ロンドン生まれ、オーストラリア在住のフィリップ・ピックフォード(Philip Pickford)さんで、1948年生まれ、“鉄の女”マーガレット・サッチャー首相時代に下士官として海の男の仕事に飛び込み、『ssキャンベラ』でフォークランド紛争でも活躍した勇士だと、「プリンセス・キャプテンズ・サークル・メンバーズ・カクテルパーティー」会場で彼のスタッフや彼自身から問わず語りで聞いた。

もう、とっくにリタイアされているだろうが。。。
あれも良い思い出で残っている。
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そのパーティーで、ひょっとすると彼は依怙贔屓してくれたのか??
船長のプレゼント抽選会で、相棒が極上のシャンパンを引き当てた。
これも、楽しい思い出だ。

ほかにも、キャビンスチュアードやデッキ5のロビーバーのフィリピン人乗組員。
ご主人のスコットランド・キルトのフォーマル姿のりりしさに感動して挨拶をかわすようになった、乗船客仲間のスコットランド人ご夫妻。
香港在住の英国人ご夫婦など。
親しくなった人々は数多く、その一部の方とは未だにメール交換している。

一年のうち360日は悪天候だといわれるミルフォードサウンドが「まれにみる好天(船長)」となったのも良い思い出だ。


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ハナシは変わるが。

最近。。。
といっても、昨年6月。

大型クルーズ船が、地球の大気汚染の主犯の座にある、ということを、初めて知った。

以来、我が家の相棒は「もうクルーズ船は乗らない」と言い始めた。

が。。。
こちらは、極端なハナシ、たとえ魂を悪魔に売って!?でも、クルーズ旅は止めるつもりはない。
お怒りの活動家少女、スウェーデンのグレタ・トゥーンベリさんに悪いが。
そんなこと?!程度で、あんなに愉しいことを諦められるものか!と。

かなり真剣に、クルーズ船のメカニズムをにわか勉強して、硫黄酸化物 (SOx)や窒素酸化物 (NOx)、二酸化炭素の放出などを抑えた駆動システムなどを持つ船を捜し始めた。

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やっぱり、あったのだ、そんな船は。

中でも、小型船にそんな、時代の先端を走るメカニズムを備えた船が多く、昨秋についに、やっと、一隻の船を予約した。
もちろん、マイナーな、日本ではあまり知られていない船会社だが、この5月に、アイルランドと英国、英国王室領のチャネル諸島を巡る、1年ぶりのクルーズ旅を昨秋に予約し終えたのだ。

つまり。
陸旅はともかく。昨年から今年にかけては長々と、丸一年間も船に乗っていないということだ。

実は。
ほぼ同じコースを、このブログをスタートした初期のころに一度めぐっている。
で。。。
13年ぶりのコース、寄港地の街々に思いを寄せ、昨年末から小躍りしていたのだ。。。

そこへ降って湧いたのが、今回のCovid19である。


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で。
“感染汚染国”の一角に名を連ねる日本人に対して、中国人や韓国人など他の東アジアの国と同様、防御のため入国禁止や14日間の隔離を標榜する国が増えている。

世界のクルーズ・ライン50社で構成するクルーズライン国際協会(CLIA)も先月末、クルーズ船出発前の14日以内に香港とマカオを含む中国と韓国在住者及び旅行、立ち寄りした乗船客や乗組員の締め出しを発表した。
船に乗せない、というのである。

まだ日本は含まれていない。
いないが。。。この先、いつ、追加措置が出てくるか、誰にもわからない。

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また、コロナウイルスは仮に、そのころまで沈静化したとしても。
同乗する世界のクルーズ愛好家たちは、つい先、今年冬から春先までおびただしく世界へ菌を拡散したユーラシア大陸の東端からやってきた東洋人を眺めて、多分不快な気持ちになるのではなかろうか?

そうなれば、こちらもまた、平静でいることができないのではなかろうか??
なのに。
船での非日常、脱日常の世界を満喫することが可能なのだろうか???
その前に第一、感染が広がり始めているヨーロッパ圏国家群を取り巻く海域のクルーズ船でも、今後、『ダイヤモンド。。』の“再演”は起こらないという保証などは、どこにもないのではないか?!

などなど。。。

思い悩んだ末、ついに、ついに。
泣く泣く、先日キャンセルした。

。。。これこそが多分、一番の、現在の「うつ病」まがいの状態の原因であるにちがいない。
そう、思っている。


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ハナシは変わるが。。。

長い長い横浜停泊の船から降りた『ダイヤモンド。。』のイタリア人キャプテン、ジェンナ-ロ・アルマ船長。

Web上では、船内感染を引き起こした責任者の一人として、船会社など関係組織ともどもに批判、非難する声がある一方で、船内放送で個室の乗船客を励まし続けたと、評価する報道も多い。

総合的な評価はまだ先、コロナ騒乱が沈静化した以降に評定されるのだろうが。。。

面白いのは、イタリアの日刊紙の論調である。

こちら、イタリア好きなもので、かの国での感染者数が跳ね上がり始めたころからあちらのWeb上の新聞を眺めている。

と、ジェンナーロ船長はもう、「イタリアの勇敢な英雄的船長」扱いであること。。
これが、いかにもイタリア的で面白い。

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代表的な左派日刊紙「ラ・レプッブリカ」も右派日刊紙「イル・ジョルナーレ」も論調は同じで、イタリアの英雄と持ち上げる。
日本人、アメリカ人を中心とした世界の乗船客たちから、圧倒的な信頼を勝ち取った。それがうれしく、誇りだと、そう言っている風情なのだ。

以下、この2紙同様、似た文章が並ぶ日刊紙の記事のいくつか、から、ピックアップして引用する。

「ジェンナーロは1998年にプリンセスクルーズでキャリアをスタートし、2018年に弱冠43歳でダイヤモンド・プリンセスの船長に昇進した」。

「狭い個室に閉じ込められ、検疫のための長い日々が過ぎていくだけの中で、次第に精神的に追い詰められた乗船客たち。彼らはやがて、船長の彼の落ち着いた口調に信頼を寄せ、頼るようになっていった」。

「乗客の間で『パニックが発生しなかった理由の1つは、船長のリーダーシップにある』と乗船中の1人がツイートした」。

「イタリア人らしい明るい口調で、日に何回か状況を説明して各キャビンの乗船客に安心感をプレゼントする船長の姿に、乗船客たちは次第に明るさを取り戻していった」。

などなど。

ホントか嘘かは知らないけれども。現場に居合わせたごとくの臨場感豊かな文章を、見てきたかのように書き連ねている。

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新聞によれば、ジェンナーロ船長のホームタウンは、ナポリ湾に面したソレント半島の先端の街、ソレントに隣接するサンタニェッロ(Sant’Agnello)だそうだ。

クルーズ船がナポリ港に寄港して、船のエクスカーション・バスでソレントを訪ねると、ソレント旧市街到着20分ほど前に、ナポリ湾に面する断崖絶壁がうねりながら、はるか、ソレント港を崖上から見下ろすソレント随一のホテル、エクセルシオールまで続く絶景を眺められるちょっと有名なビュー・ポイントがあり、気の利く運転手ならば5分ほど車をとめて、客に撮影タイムを提供してくれる。

自分の体験だと、確率的に2回に1回は間違いなくなく、バスをストップしてくれる。

見下ろす、小さな崖下のビーチを持つこの町がメタ(Meta)。その向こうがピアーノ(Piano)、さらにサンタニェッロ、ソレントと並ぶ。

いずれもナポリ県、ソレント広域圏を構成する町々で、リゾートと観光の街ソレントにふさわしく、ブディック・ホテルから日本式に言えば民宿に相当するベッド&ブレックファーストのお安いホテルまで数多く並び、街道沿いにもそのホテル群を案内する表示の集合看板があちらこちらに林立する。

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ここらの街は同時に、古くから海の男たち、船乗りを輩出した街でもあった。

ヴェネツィア、ジェノバ、ピサと並ぶイタリアの四海洋共和国、アマルフィが近くだし、ナポリ王国のエリアでもあったのだから、歴史的にも当然といえば当然なのかもしれない。

系列子会社にクルーズ・ラインMSCを置く海運業界の雄、スイスに本社のあるMSCの経営トップで、日本式に言えば今年“傘寿”を迎えるイタリアの大富豪、ジャンルイジ・アポンテ会長もこの町サンタニェッロの出身だ。
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海運会社経営一族の息子として生まれ、一時期、地中海圏最大の海運会社にまで成長させてナポリ市長やイタリア国会議員を歴任して20世紀末に95歳で他界し、今なお南イタリアで住民たちからあがめられているイタリアの名だたる富豪、アキレ・ラウロも、ピアノ(Piano di Sorrento)生まれだ。

同時に。
クルーズ・ファンには今も記憶が生々しい、2012年1月、ジリオ島沖のティレニア海で座礁・転覆事故を起こした『コスタ・コンコルディア』のフランチェスコ・スケッティーノ( Francesco Schettino)元船長もまた、このエリアのメタ(Meta di Sorrento)生まれだ。

ことし7月、処女航海に就く新造船、145,000トン、ロイヤル級第5船、『エンチャンティッド・プリンセス(Enchanted Princess)』船長に昨年に抜擢されているジェンナーロ船長は、この6月に栄転することになっている。
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で。

イタリアのいくつかの新聞を読むと、この小さな半島の街の地元では、日本、横浜で勇敢にウイルスと闘い、勝利したジェンナーロ船長のことを「il capitano coraggioso」(勇気ある船長)、そして「アンチ・スケッティーノ」とも別名で呼んで、賞賛し続けている風情にみえるのだ。

『コスタ・コンコルディア』の事故と、それに続くスケッティーノ船長の裁判での言動などが、「海の男」たちを輩出し続けてきた街の住民たちにとって無念であったのに対して、ジェンナーロ船長はコスタの事故で地に落ちたその誇りを再び取り戻してくれた、誇るべき海の男の街が生んだ新たな英雄、という風に大喜びしているように、こちらには映って見えるのだ。

それがなんとも面白く愉快で、鬱への危うい転落?の道程から救い出さないまでも、ひと時、癒してくれたのがうれしかった。






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